
雲海の山城と
ジャパンレッドの町
伝統が息づく異世界へ
岡山県の中西部に位置する高梁市。
“たかはし”と読む、なかなか難しい地名ですが、古くから栄えた「備中の国」の中心地です。
市内には、山頂にそびえる天空の山城・備中松山城を中心に藩政時代の面影を残す「城下町エリア」、
ジャパンレッドで統一された町並みが広がる高梁市北部の「吹屋エリア」、
そして山々に囲まれた盆地ならではの美しい自然と出会える「郊外エリア」と、足を伸ばしてでも訪れたい魅力があふれています。
町全体が熱気に包まれる伝統のお祭りやグルメも盛りだくさんです。
備中高梁駅へは岡山駅から約40分という好アクセス。ここでしか見られない景色と大興奮の体験を楽しんでみませんか。

歴史・伝統
猫城主が見守る山城と
ジャパンレッドに染まる町
ジャパンレッドに染まる町
市のシンボルは、江戸時代以前に建てられ現在まで残っている「現存12天守」のなかでも、唯一の山城として名高い備中松山城。「日本三大山城」の一つでもあり、茶道、建築、作庭などに秀でたマルチ大名・小堀遠州が奉行を務めたこともある名城ですが、現城主はなんと「猫」のさんじゅーろー!!
迷い猫としてお城に現れて約6年。写真に撮られたり、撫でられたりと、身を挺して来城者数の大幅アップに貢献した名城主です。その功績をたたえ武家屋敷や長屋門、土塀などが残された城下町エリアに「さんじゅーろーあしあと館」が開館。


また同エリアには、幕末期に備中松山藩の深刻な財政危機を立て直した陽明学者・山田方谷(ほうこく)の記念館も。備中高梁駅前に銅像も建つ彼の手腕と哲学は現代の財界人にも評価されています。今後の人生のヒントになるかもしれませんよ。
小堀遠州の作庭と伝えられる頼久寺庭園。江戸初期の庭園としてはわが国を代表するものの一つです。


城下町エリアから北へ走ること約40分。文化庁から国の重要伝統的建造物群保存地区に選定され、日本遺産の認定も受けている吹屋エリアは、町中が赤一色。しかも建物の格子などに使われている赤色はただの赤色ではなく、「ジャパンレッド」として世界で認知されているベンガラ色なのです。

一歩踏み込めば、そこはまさに異空間!こんな驚くべき「赤い町」が作られた理由。それは、江戸~・明治・大正に盛んだった銅やベンガラ産業で財を成した豪商たちが相談して町づくりを行ったため。現在は「吹屋ふるさと村」として邸宅跡や工場跡などが公開されています。町中どこを切り取っても絵になるから、シャッターを切る手が止まらなくなるかも。


映画やドラマのロケ地にもなっている吹屋。なかでも同地の豪商であった広兼氏の邸宅跡は、映画・ドラマの「八つ墓村」のロケ地として度々登場しているので要チェック。


自然景観
四季折々の山と雲海の絶景がつくり出す幻想的な世界
四方を山で囲まれた高梁市では、9月下旬~12月末の天気の良い早朝に、ある奇跡が起こります。それは「雲海」。朝方と日中の気温の差が大きい日が特にねらい目。条件が整った朝は迷わず備中松山城から約1キロ、城の北東部にある備中松山城雲海展望台へGO。やぐらを上がって眼下を望めば雲海にぽっかりと浮かぶ“天空の山城”が現れます。見逃すことがないよう、雲海発生情報は事前に岡山理科大学が開発した「雲海AI予報」でチェックを。
もっとスケールの大きな雲海が見たいときは、標高654mの弥高山山頂へ。駐車場から約15分歩くだけで、360度見渡す限り“雲の海”が!幻想的な世界に没入できます。弥高山の中腹にはキャンプ場やバンガロー、遊具などを備えたアウトドア設備も。春はツツジ、夏はアジサイ、秋は紅葉、と四季の自然も満喫できます。

自然を楽しむスポットなら成羽川の支流、島木川にある石灰岩の渓谷・羽山渓もおすすめ。特に約2kmに及ぶ渓谷が錦をまとう秋は息をのむほどの絶景が楽しめます。雪が降った日は、ぜひ吹屋エリアにも足を運んで。赤い町が白い雪で覆われる、おめでたい紅白の美しい景色に心を奪われてしまいますよ。


県道300号線として使われている羽山渓の素掘りのトンネルは夏の避暑にぴったり。


祭り・伝統行事
県下最大の盆踊り
踊りの輪に飛び込んで、忘れられない夏の夜を
踊りの輪に飛び込んで、忘れられない夏の夜を
普段は静かな山間の町・高梁市が熱気に包まれるのが、毎年8月14日~16日に開催される「備中たかはし松山踊り」の3日間。
岡山県下3大踊りの一つで、江戸時代に五穀豊穣を願って始まりました。当日は備中高梁駅前の大通りに作られたやぐらを中心に輪になり、手を左右に上げながら前に進んでいく優雅な所作の「松山踊り(地踊り)」と、リズムが軽快でノリがいい「ヤトサ踊り」の2種類の踊りを交互に踊ります。特にヤトサ踊りは若者に人気があり、この踊りになるとみんな人が変わったように声を出して大盛り上がり。この静と動のギャップがなんとも楽しいお祭りです。
初めて参加する人も、目の前で踊りをレクチャーしてくれる「踊りフレンズ」という心強い存在がいるので安心です。積極的に輪に加わって、町の人たちと一緒に踊りまくって、日頃のストレス発散を!



グルメ
桃太郎トマトから地酒まで、恵まれた風土が育む味わい
高梁市は甘みが強くてみずみずしいトマト「桃太郎シルク」や、種がなくて食べやすい大粒のブドウ「ニューピオーネ」など、岡山を代表する農産物の産地です。


また米も水も豊かなこの地域は、古くから酒造りが盛ん。今も杜氏(とうじ)集団・備中杜氏によって技術が受け継がれています。例えば、1886年創業の酒蔵、白菊酒造は王道の辛口からソーダで割ることを前提とした新感覚の日本酒まで多数ラインナップ。1918年創業の芳烈酒造では、飲みやすく、ラベルもおしゃれな女性向きの日本酒が楽しめます。

また北西部の宇治・松原地域は、昼夜の寒暖差を生かしてお茶を栽培。近年は緑茶の茶葉を発酵して作る和の紅茶「高梁紅茶」が人気です。
そして今、注目を集めているのが「備中牛」。古くから高梁地域の農家などで飼育されていた黒毛和牛で、流通量が少なく“幻の和牛”とも。きめ細かなサシが入り、赤身の深い味わいがたまりません。

最後にもう一つ、アイスの中に小豆あんと高梁銘菓「ゆべし」が入った「さんじゅーろー最中アイス」は、城下町散策のお供にぜひ。猫城主・さんじゅーろーのパッケージが目印です。
高梁市の銘菓「ゆべし」もお忘れなく。お土産に最適。

高梁市のグルメは、当モールでもお買い求めいただけますので、ぜひご覧ください。
ご紹介商品はこちら
あなたへのおすすめ記事
JR西日本では、地域の「いいとこ」「いいもの」を発信しております。
ご旅行・商品選びにぜひご活用ください。