【富山市】「とやま」の名を
全国に広める
お菓子の新展開

富山県で初めて生クリームを使ったケーキを製造・販売したというリブラン。越中富山の売薬さんが全国に販売した「反魂丹」などの丸薬の形をオマージュしたカスタードケーキの銘菓「甘金丹（かんこんたん）」やパイ生地でさらし餡（こし餡）を包んだ「富也萬（とやまん）」を看板に、ケーキやパン、和菓子など富山県民に長らく愛される商品を多数展開する。富山の名を全国に知ってもらうべく、商品名に「とやま」が入った「富也萬」の発売から35年目、さらに会社の創業60年を迎えた今年、新たな名物をと「富也萬」に生クリームが入った「生富也萬（なまとやまん）」を発売。栄町総本店では、イートインスペースがあり、「生富也萬」はもちろんケーキなどをいただけ、ゆったり過ごすことができる。

「富也萬」「生富也萬」の餡は豆の皮を丁寧に取り、小豆を何度も水にさらし、長時間炊き上げたさらし餡で、小豆本来の芳しい風味が残る。「生富也萬」には天然バニラの香り高いミルキーなクリームを詰め込み、パイ、さらし餡、クリームがベストマッチ。

【南砺市利賀村】雪深い山々の麓から
生まれた素麺

森林が約9割を占めるという秘境の地・富山県西部の南砺市利賀（とが）村。清流百瀬川の水と昼夜の寒暖差が大きい立地を生かした商品の開発をと昭和59年（1984）から手延べ素麺の製造を開始。1年にわたる試行錯誤の末、職人による手間暇をかけた素麺が完成し、清流素麺と名付けられた。しかし、職人の高齢化・引退などで令和元年に廃業の危機に…。そこで手を挙げたのが高岡市のガラス加工メーカー。職人も技も引き継ぎ、「低温風乾燥で4日以上かけて乾燥させる」という従来の製法を守る。日本一高級かもしれないという素麺。それらが生み出される豊かな自然がある利賀村をぜひ訪れてみたい。

現在は、能登半島系古式手延べ製法に、特殊ガラス造りで培ってきた製造技術を取り入れて、手延べ清流麺を製造。旧めんめん館の職人がその技を伝え、抜群ののど越し、歯応え、滑らかさを持つ手延べ麺を作る。