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~ 地域産品のふるさとを知る ~
石川県 能登

豊かな里山里海に育まれた
伝統文化と人情に触れる

石川 / 能登
2025.11.18

日本海に大きく突き出した能登半島には、豊かな自然が織りなす風景と、その恵みが育んだ独自の暮らしや伝統文化が息づいています。
「能登の里山里海」は世界農業遺産にも認定された、まさに日本の原風景。
輪島塗に代表される日本の伝統工芸のほか、能登半島を文字通り熱狂させる日本遺産「キリコ祭り」も見ものの一つです。
豊富な海産物は新鮮さを味わえるだけではなく、独特な発酵食品としての利用も盛んで、まさにひと味違った旅になること間違いなし。
人気の観光都市・金沢だけが石川県の魅力ではありません。さらにひと足伸ばして能登の多彩な魅力と温かい人情に心癒されてみませんか。
きっと何度も訪れたくなるお気に入りの旅先の一つになりますよ。

【ご確認ください】
お出かけになる際は、事前に下記サイトで現地の情報をご確認くださいませ。
今行ける能登

本記事でわかること
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伝統工芸
用の美を備え、長く愛用される能登のものづくり

能登半島は日本の伝統美が息づく工芸の里。なかでも「輪島塗」は、繊細さと実用性を兼ね備えた漆器で、日本を代表する伝統工芸品です。素材となる木は保温性に優れ、漆は手触りや口当たりがやさしく、その色艶は唯一無二。国の重要無形文化財にも指定されています。

珠洲焼

もう一つの代表的な工芸品である「珠洲焼」は、黒く素朴な風合いが特徴の美しい焼物。15世紀末以降に一度姿を消したことから「幻の古陶」と呼ばれていましたが、約400年の時を経て現代に蘇ったという逸話を持ちます。使い込むほどに角が取れ、落ち着いた趣きが増すため、“育てる焼物”としても注目を集めています。珠洲焼作家を目指す職人の中には珠洲市に移住した方も多く、震災後の再建や珠洲焼を広く知ってもらうためのイベント開催などにも取り組んでいます。
どちらの工芸品も、匠の手仕事に惚れ込んだ若手の職人が数多く活躍しており、伝統を守りながら個性豊かな作品を生み出そうとしています。

石川県輪島漆芸美術館/輪島塗工房長屋/珠洲市陶芸センター

作品を見たりお土産にしたりするだけでなく、ぜひ手作り体験をしてみたいという方は、石川県輪島漆芸美術館や輪島塗工房長屋、珠洲市陶芸センターへ(要予約)。自らの手で作り上げた作品は、かけがえのない旅の思い出になることでしょう。

祭り・伝統行事
夏の風物詩、キリコ祭りは生きるエネルギー

豊作や豊漁を願い、一年を通して多くのお祭りが開催される能登。なかでも、正月よりも盛り上がると言われるのが夏のキリコ祭りです。太鼓や笛の音が鳴り響くなか、威勢のいい掛け声とともに「キリコ」と呼ばれる大きな燈籠が町を練り歩き、夜になると明かりが灯され幻想的な光景をつくり出します。7月第1週に開催される宇出津(うしつ)の「あばれ祭り」を皮切りに、200もの地域で毎週のように催されるので、夏から秋にかけて能登をぶらりと歩けばキリコ祭りに出くわすなんてことも。

各地域のキリコ祭り

キリコは地域ごとに大きさや形もさまざまで、個性豊かな装飾も見どころ。地元の人が「復興のエネルギー、生きるエネルギーになっている」と語るこのお祭りは、日本遺産にも認定されています。その熱気あふれる豪快なパフォーマンスに、見ている側も元気をもらえますよ。

各地域のキリコ祭り

一方で、厳かに田の神様に感謝を捧げる農耕儀礼として奥能登地域(珠洲市・輪島市・能登町・穴水町)の農家に伝わるのが「あえのこと」です。姿の見えない田の神様が、あたかもその場にいるかのように演じてもてなすという独自の風習が特徴で、ユネスコの無形文化遺産にも登録されている、賑やかな祭りとはまた違った、自然への静かな感謝をたたえる神事です。この希少な伝統文化を後世に伝えるため、柳田植物公園内の「合鹿庵(ごうろくあん)」では毎年この神事を公開。自然への畏怖とともに生きてきた先人たちの暮らしに思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

花嫁のれんは加賀藩の領地で幕末頃から続く婚礼の風習の一つ。
「花嫁のれん館」では明治から令和までの花嫁のれんを鑑賞できる。花嫁衣裳を着てのれんをくぐる体験(要電話予約)も。

自然景観
自然と人の営みが感じられる日本の原風景

能登半島には、壮大な自然と人の営みが織りなす絶景が点在します。その一つが、自然が生み出した奇岩として有名な見附島。空海が佐渡から能登に渡る際に「見つけた!」のが島の名前の由来と伝わります。能登半島地震によって大きく崩れ、軍艦のような形は失ったものの、見る者を圧倒する迫力は健在。今も多くの観光客が訪れる人気スポットです。

白米千枚田(震災前)

大小さまざまな棚田が連なる白米千枚田や、日本でもここでしか見られない揚げ浜式製塩法による塩づくりのように、人の暮らしと自然が絡み合って生み出された風景も見もの。世界農業遺産にも認定された「能登の里山里海」を代表するこれらの場所は古くからの日本の営みを感じさせ、初めて訪れたのにどこか懐かしい気分にさせてくれます。

能登ワイン

半島の先端に位置する奥能登地域では、丘一面にぶどう畑が広がる光景も。酒どころとして知られる能登に、ワイン産地というイメージはないかもしれませんが、じつはワイナリーが2軒あります。それぞれ風土に適した栽培法でワインを造っていますので、醸造所見学やテイスティングに参加して、能登テロワールを存分に感じてみてはいかがでしょうか。ちなみに、当モールには石川県外ではあまり見かけない能登ワインも出品されていますので、ワイン好きの方はぜひチェックを。
また、景観保持や産地を支援できる「オーナー制度」もあり、深く能登に関わりたい方におすすめです。

半島に囲まれるように位置する七尾湾周辺は波も穏やかで、SUPやセーリングなどのマリンアクティビティが盛ん。
湾に浮かぶ能登島は野生のイルカが見られる日本でも数少ないスポット。「のとじま水族館」とともに訪れたい。

グルメ
里山里海の豊かな恵みにお腹も心も大満足

三方を海に囲まれた能登のグルメといえば、真っ先に浮かぶのが新鮮な魚介。寒ぶり、能登かき、輪島ふぐなどが有名ですが、珍しいところではあんこうやなまこも名産です。魚介の塩漬けから作る「いしる」や「いしり」といった魚醤、魚をぬか漬けにした「こんか漬け」などの発酵食品の文化も魅力。飲食店では伝統的な鍋料理に加え、ラーメンやパスタなど、さまざまな料理に活用され、ファンを増やしています。

輪島ふぐのふぐ刺し/牡蠣/ふぐ鍋/いしり

海の物だけではなく、里山の恵みも盛りだくさん。なかでも豊富に採れるキノコ類は、地元で長く暮らす方に「コケ」と呼ばれ親しまれています。一見変わったこの呼び方は、庭で生える苔と同じ地面から生えるものだったことが由来とも。ご当地では「コケを食べる」と聞いても驚かないように。朝市や道の駅の直売所を訪れると、初めて見るキノコなどに出合えるかもしれません。

能登丼いろいろ

さらに、地元のイチオシと言えば食器から食材までご当地のものだけを使った「能登丼」があります。その名の通り、能登を体現するこの料理には、地元魚介や希少な能登牛なども使われ、能登の恵みを感じられる一杯です。お店の方に「この魚は何ですか?」「この食材って?」などと尋ねてみると、そこから会話が生まれて楽しいひと時を過ごせるでしょう。

能登丼

また、外食だけが能登の楽しみではありません。例えば、現地のスーパーマーケットを覗くだけでもそのクオリティに驚かされます。鮮度抜群のお刺身に、地元の味覚が楽しめるお惣菜。さらに地酒などを調達して、宿で一杯…なんて楽しみ方もあります。

のと寒ブリ/牡蠣

甘いものは別腹!な方におすすめなのが、能登のあちこちで販売されているご当地ソフトクリーム。とにかく種類が豊富で、ハトムギ、はまなす、イカスミなどなど、「こんな味もあるの?」と驚くほど。ソフトクリームではないですが、当モールで取り扱っている能登ジェラートでも、地産品を生かしたバラエティ豊かな味わいが堪能できますよ。

取材協力:一般社団法人 能登半島広域観光協会・輪島市・珠洲市
写真提供:石川県観光連盟・珠洲市

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ありがとうございました!

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